認知症になってから寂しがりになったY子さん(母)。
そのY子さんの為に犬を飼う計画を立て、そろそろ1か月になる。→これまでの話
最初は不機嫌で、赤ちゃんワンコを飼うことに全力で反対していたY子さんだったが、
最近ではすっかりワンコが居る生活にも慣れ、楽しそうにワンコの話をするようになった。
でも「いつ貰い手が見つかるの?早く探して!!」と会うたびに文句を言う。
「自分で飼うことはできない」「もう10年若かったら飼うけど、もう飼うつもりはない!」
そう付け加える事も忘れてはいないようだ。(笑)
私はいつもならY子さんが嫌がる事はしないように心掛けている。
ストレスが認知症の症状を悪化させると思っているからだ。
でも今回はY子さんが文句を言ってもそのまま放置している。
だってY子さんはワンコの存在に、ストレスを感じてはいないと分かっているからだ。
口では文句を言っているが、ワンコに対する態度はすっかり優しくなり、
ワンコの方もY子さんにしっかり懐いているからだ。
そんなY子さんとのやり取りに、最近ちょっと変化が出てきた。
「お父さんが世話をするなら飼ってもいい。」と言いだすようになり、
さらに昨日は「お父さんの健康の為にはワンコが居た方がいいね。」と言うようになった。
あくまでも自分が飼うのではなく、お父さんの為と言うのが大前提ではあるが・・・(笑)
「お父さんでは頼りにならないから、Y子さんがワンコの面倒を見てくれないなら、
ここに置いておくのは心配だな~!家で引き取ろうかな?」と言ってみると、
「大丈夫!口ではお父さんに世話をさせるって言ってるけど、ちゃんとお母さんも見てるから!」
そう慌てたように言うようにもなった。
でもそこは認知症のY子さん。
昨日と今日では言うことが違う。
今日はやっぱりいつものように「早く貰い手を探してね!」と言っていた。(苦笑)
確かなことは、Y子さんの気持ちが少しづづ少しづづ変化していること。
そしてワンコとの毎日を楽しいんでいること。
それはハッキリしている。
だからこのままワンコはY子さんの家で暮らすことになる。
甘やかして、すっかり舐められている父と、口とは裏腹にワンコが可愛くて仕方ないY子さん。
そんな2人の元で、ワンコは元気いっぱいに育っている。
そしてY子さんもワンコのパワーで、ますます元気になるだろう・・・・そう信じている。