2015年8月末の週末。
いよいよ引っ越し先のリフォームに着手した。
父の実家は築60年以上。 あちこち手を入れ始めればキリがない。
認知症のY子さんは、いつ気が変わって「家に帰る!」と言い出すかも分からない。
その時のために、最小限のリフォームをする予定だった。
初日の作業は襖の張替と、古いフローリングにコルクマットを敷く事。
身軽で器用な主人は、天井裏の掃除だ。
そのリフォーム現場で「何をしようか?」とウロウロしているY子さんに、
大きな大きなサプライズの荷物を届けてあげた。
早朝の飛行機に乗って、帰省してきた妹だ。(笑)
前もって帰る事を知らせておくと、色々と気をもんで疲れてしまうY子さん。
これまで何回かそのパターンで失敗していたので
今回はサプライズの突然帰省を企画していたのだ。
その日がたまたまリフォーム当日になってしまったのは全くの偶然。
突然の妹の帰省に、Y子さんも父も大喜び♪
いつも状態の悪いY子さんにしか会っていなかった妹も
久しぶりに見る、元気なY子さんの姿に大喜びだ!
毎日のようにY子さんに会っている私には分かりにくいけれど、久々に会う妹にとっては
Y子さんの変化はとても大きかったようだ。
胃潰瘍がすっかり良くなり、食欲も出てきたY子さん。
「プラズマローゲン」のゼリー効果も手伝って、心も身体も元気だ。
妹の帰省を喜んでいるY子さん以上に、妹の喜びは大きかったようだ。
みんなでワイワイ作業をするのが、とても楽しいようで
Y子さんは終始ご機嫌だった。
良かったね~Y子さん。
そのうち忙しい姉夫婦と甥っ子も顔を出しに来た。
姉とは電話でケンカをしてから、初めて顔をあわせたけれど
お互い何事もなかったように会話をした。(笑)
すっかり心が楽になっていた私には、もう姉に対するわだかまりは無かった。
Y子さんへのサプライズはこれで終わりではない。
妹と相談して、温泉1泊旅行の予約もしてあったのだ。(引っ越し騒ぎの前に予約)
妹と母と私の3人は、早めにリフォーム作業から離脱させてもらい
高速に乗り、温泉宿に向かった。
あまり遠出をするとY子さんが疲れてしまう事。
観光などにはほとんど興味を示さない事を考えて、今回は近場で温泉に浸かり
美味しいご飯を食べて、ゴロゴロしながらお喋りするのが目的の旅。
1日の間に妹に会い、温泉に連れて行かれたY子さん。
思いもよらなかったサプライズに、目を白黒させていた。
サプライズ企画は大成功♪ きっと脳にも相当な刺激が伝わったことだろう。
温泉にゆっくり浸かって、食事の時にはご機嫌でビールを飲み
お布団の上でゴロゴロしながら、いっぱいお喋りをしたY子さん。
とても楽しそうな笑顔の1日でした。