認知症の症状が出だしてからのY子さん(母)
いつもいつも同じ話を繰り返す。
内容は少しづつ変わって来てはいるけれど、ジャンル(笑)は同じだ。
例えば「父の悪口」というジャンルでは
「○○ちゃんが(姉)病気の時、痛みで夜泣きしてるのを「ウルサイ!!寝られん!」と叩いた」とか
「いつお客さんを何人も連れてきて、料理させられて大変だった」とかなんとか。
そんな話が
「授業参観中に外にお父さんが居たから、迎えに来てくれたのかと思ったら
お客さんが来るから買い物に行って、ご飯を作れと言われた!」だの
「子供の運動会にも全く顔を見せない酷い父親だった」などなど・・・・・
こんな感じでリピートする内容はだんだん違ってはくるけれど、
ジャンルは常に同じなのですよ。不思議だね~
今まで貫き通している(笑)ジャンルは
ダントツのトップは「父の悪口」
そして2位に着けるのは「自分がOLだった頃」の話。
ほぼこの2ジャンルで占められているのです。
だからね・・・私たち3姉妹の思い出話なんて、父の悪口に関係してなければ
ほとんど出て来ないのです。
それって寂しくないですか???
楽しい話は、全部若かった頃の楽しかった頃の自分の話。
よっぽど楽しかったんだろうね。
登山が好きで、あちこち登った話。
社員旅行に行った話。
こんな仕事をしてたんだよ~♪って話。
嬉しそうに話す。
で、父の話は鬼のような顔で・・・・
ま、団塊の世代の典型的なモーレツサラリーマンな父でしたから
今の世に生息していたら、糾弾されてもやむなし・・・って人です。根に持っていても仕方ない。
私も父が大嫌いっだったもんね。(今は好きよ)
でもさ、3人も子どもを育てて
辛い事も悲しい事もあっただろうけど
きっと楽しいこともいっぱいあったと思うんですよね。
実際、私も子育てを終えて楽しかった想い出がいっぱいある。
そんな事って、もう忘れてしまうのかな?
意図的に父の話から、私たちの子どもの頃の楽しい話に誘導するんだけど
あまり乗って来ないし、実際に忘れてる事が多い。
本当にもう忘れちゃったんですかい?? なんだか切なくなるね。
嫌だったことばかり覚えていて、楽しかった事はほんの一握りしか覚えてない。
なんだかヒドイ病気だ思う。
今日の事は忘れてもいいから、楽しかった想い出は忘れないで~!!
そう思わずにはいられないのです。