Y子さんの日常。
午後のお仕事のひとつ。
それは塗り絵だ。(花の絵限定ね)
数年前、塗り絵が脳の働きを活性させると聞き、速攻で本屋さんに塗り絵を買いに行った。
なるほど・・・大人の塗り絵なるものが所狭しと並んでいるところを見ると、やはり脳の活性に効果があるんだな。
ウキウキしながら何種類かの塗り絵を購入し、家にあった24色の色鉛筆を持ってY子さんの家に行った。
その当時のY子さんは新聞広告でごみ箱を作るのに大忙しで、塗り絵には全く興味を示さなかった。
しかし、毎日広告に囲まれているので、匂いに敏感な父がインクの臭いを嫌がるようになっており、少しでも広告から離れる時間を作る必要があったのだ。
その時の話はこちら↓
千羽鶴。
そこで登場したのが強力な助っ人である娘だ。
ソーシャルワーカーとして病院に勤める娘に「入院患者さんの間で塗り絵が流行ってるんだけど、皆なかなか上手く塗れないから、Y子ちゃんが見本を作ってあげてくれない?」と、そう言って塗り絵に興味を向けさせてもらった。
もちろんそれは嘘だ。
我が家には必要な「嘘も方便」ってやつですよ。(笑)
この孫パワーと「人の為になっている!」と言う気持ちが凄かった。
Y子さんは毎日黙々と大人の塗り絵を塗るようになった。
ただし花の絵限定で、色見本付きの物でないと塗れないらしく、お気に入りのシリーズに落ち着くまで多少の苦労はあった。そしてあまり難しいものは途中で放り出すので、同じシリーズでも比較的簡単なものを選ぶようにしている。
もともと多趣味でおしゃれだったY子さんは、いろいろな色を使いグラデーションを作り出す。
枠線からはみ出す事もなく、キレイに塗り上げるので出来栄えはなかなかだ。
「患者さんたちが喜んでるよ!」と言うと張り切って塗ってくれる。
塗り絵を始めて3年以上経過した今も、毎日のようにテーブルに塗り絵を広げて、一生懸命に色を塗る。
この塗り絵の継続も、Y子さんの脳にいい影響を与えてくれているんだと思う。
新しい塗り絵を持って行く度に、「皆さん喜んでる?」「塗り方はこんな感じでいいの?」と必ず聞いてくる。
「うん!皆喜んでるらしいよ!Y子さん凄く上手だって褒めてるよ!」と言う私の答えに、満足そうな顔で「そうなの~?ホントに~??」と返すY子さん。
判で押したようなこのやり取りは、きっとこれから先 何年も続くだろう。(笑)