これからどうなる?認知症のY子さん

息子に合う職場とは。

今日は学習障害の話。

読む事と、書く事が極端に出来ない。

そんな学習障害のグレーゾーンに属する息子も、いよいよ就職試験に挑むことになった。

息子が通う工業高校はそこそこ評価も高いらしく、沢山の企業から求人票が届く。

その求人票の中から自分が希望する会社を選び、試験を受けるシステムだ。

まずは自分の希望する会社を第1希望から第5希望までピックアップ。

その中から試験を受けられる会社を選ぶのだ。

 

ルールとしては成績のいい子が優先的に好きな会社を選ぶ権利を与えられる。

当然ながら順番制なのだ。

で、もちろん息子は40番目。

それでも求人票の数は1000社を超えるほどあるらしく、

息子の順番には残っていない・・・なんて心配は全くない。

 

息子の場合、心配なのは試験内容だ。

国語や英語などが試験項目に入っているものは最初から除外される。

それは本人や先生、親の中でも暗黙の了解。

そうなると大きい企業は軒並み除外されてしまうのは仕方がない事だった。

希望する会社を受け万が一落ちた場合は、違う会社の2次試験を受けることになる。

この2次試験に関しても求人は山のように来るらしく、受ける会社がなくなる事はなさそうだった。

とにかくどこかそれなりの条件の会社に受かってくれれば・・・

そうヤキモキしてはいたが、求人票を見に学校に行くわけにもいかず、

どんな会社があるのか、息子に聞いても取りあってくれない。

自分の事は自分で決める!と言うわけだ。

息子の希望は電気工事の仕事をすることらしかった。

大きい工場の中で働くより、外に出る職種を希望していた。

 

そんな息子の希望と、担任の先生や就職担当の先生の勧める企業が一致した。

変電所を作る会社だそうだ。

従業員50人ほどの小さな会社だが、条件もよく毎年卒業生が就職している。

でもそんな息子の話に私と主人は最初反対した。

どんな天候でも外で仕事をしなければいけないのは、とても大変な事だと考えたからだ。

それにできるだけ大きい会社に就職してもらいたいと言う気持ちもあった。

 

そんな私たちの話に耳を貸さない息子。

でもそんな息子に助け舟を出したのは娘だった。

「彼の良さは大人数の中では理解されにくい、小さい会社でこそ発揮できると思う。」と。

確かにそうだ・・・・息子はそう言う子だ。

少しでも大きい会社に!と思っていた私はハッとさせられた。

大きい企業で安定した生活を・・と漠然とそんな事ばかり考えていたけれど、

要は息子が息子らしくイキイキ働ける事が大事だったね。

 

結局、息子は自分の希望する会社の就職試験を受けた。

筆記試験ももちろんあったが、そんなに難しいものではなく例年内容は同じらしい。

筆記試験以外は面接と作文。

部活で礼儀を叩き込まれ、ハキハキ大きい声で話せる息子は面接が得意。

そのうえ陸上で頑張って来た事も大いに評価して頂いたらしい。

極めつけは秋の時点で、3年近く無遅刻無欠席だと言う事が絶賛されたらしい。

 

作文の出来は分からないけれど、面接は完璧だったと豪語していた息子は、

無事に希望の会社から内定を頂いた。

会社の採用人数が少ないせいもあり、クラスで1番最初に内定をもらった息子は、

クラス中から喜んでもらえたらしい。

 

これで本当に肩の荷が下りた・・・そう心から思うことができた。

 

 


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