2014年夏 母(Y子さん)が認知症になってしまった!

脳に刺激だ!!石垣島でシュノーケルしよう! 後編

なんとか石垣島に降り立ったY子さん。

目が覚めるようなキレイ海に少しは反応を示した。

夜はマグロの専門店で、「美味しいね」と喜んでご飯も食べてくれた。

よしよしいい感じ!これで明日シュノーケルで、キレイな魚と戯れればいい刺激になるだろう♪

そう思っていたのに・・・なんと台風が通過した影響で海が荒れて船が出ないらしい。

まあ、日程に余裕はある。

仕方がないから明日は観光でもしよう。

翌日は竹富島に渡り、水牛車に乗ったりなんとサイクリングまでしたY子さん。

んが・・・その元気も午前中で終了した。

どんどん不機嫌になって行き、もう何処にも行かないと言う。

観たいものも、行きたいところもないと言いホテルに帰ると言い出した。

外はピカピカのお天気。

石垣ブルーの海はキラキラしてるのに、私たちはホテルの部屋でY子さんが繰り返す

父の悪口をずっと、ずっと聞かされていた。

高いお金を払って来たのに・・・、楽しみにしてたのに。

なんでこんな所で、こんなことしてるんだろう・・・そう思うと悲しくて悔しくて涙が出た。

楽しみにしていたシュノーケルは翌日も波の関係で中止になった。

これでは何の為に来たのか分からない!どこか船がでるツアーがないかと

スマホで探しまくって、なんとか近場だけ船が出るツアーを見つけ予約を入れた

その夜は妹と「やっぱり症状がだいぶ進んだね・・」「先の事も考えないとね」とも話し合った。

お先真っ暗・・・そんな気分だった。

翌朝、短時間のシュノーケルツアーに参加した。

Y子さん初体験。

ウェットスーツを着込んで、講習を受け、インストラクターさん伴われて海に入った。

台風の影響で思った以上に水が冷たく、波に翻弄される痩せっぽちのY子さん。

キレイな魚もそこそこ居たが、やはり思ったほどではない。

Y子さんはほんの30分ほどで海から上がってしまった。 仕方がないか・・

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思うようにはいかないと、ガッカリしていたのですけどね。

なんとも不思議な事に、海から上がったY子さんは

憑き物が落ちたかのように、驚くほど穏やかに変身していたのですよ。

荒れた海が良かったのか?冷たさに脳がビックリしたのか?(笑)

はたまたキレイなお魚さんに心が癒されたのか??真相は分かりません。

でも石垣島の海には何かがあったようだ。

今振り返れば、石垣島に行ったあたりが

一番Y子さんの状態が悪かったように思える。

人に気遣いも全くできず、怖い顔をして父の悪口を言うか

口を半開きにしてボ~ッとしてるかだった。

オシャレも全くしなくなくなり、大好きな洋服もどうでも良くなった。

白髪染めもしなくなったので、いっぺんに20歳も老け込んだ感じ。

すっかり別人になってしまっている。

そんな状態だった。

でも石垣島の荒れた海で、何かが変わった。

本当に不思議なんだけど、この旅行以降すこし状況が良くなった。

自然の持つ力ってスゴイな~

でも残念なことに、Y子さんは「もうシュノーケルはしなくていい」と言う。

「そんな事言わずに、今度は海が穏やかな時にキレイな魚を見に行こうよ!」そう誘っても

首を縦には振らない。

なんでも忘れちゃうくせに、こんな都合の悪い事だけ覚えてる(笑)

竹富島の水牛車も、サイクリングも、キレイな海も・・・

もう記憶はあやふやなのに、シュノーケルだけは忘れていない。

きっとそれだけ脳に刺激があったんだろう。

またあの海にY子さんを漂わせたい・・・

いつかまた。

そんなチャンスを狙っている娘なのです。

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