今日は学習障害の話。
無事に工業高校に合格たした息子が選んだのは「電気科」だった。
実はこの科の選択もなかなかに悩ましいものだった。
科によっても若干偏差値に違いがあるので、なるべく偏差値の低い科を選びたかった。
低めだったのは「化学」「土木」。
化学は化学式がさっぱり覚えられない息子にとっては問題外。
土木がいいと思ったが、この学校の土木科の子はほとんど公務員狙いなのだ。
公務員の試験など息子が受かるとは思えなかったし、本人も興味がないと言う。
機械科も勧めてみたが、息子が選択したのは電気科だった・・・・
偏差値が高め部類にはいる電気科を選んだ事で、心配はますます大きくなる。
中学校の理科で習った電気の授業で、特に問題がなかった事だけが頼りだった。
そんな私の心配をよそに息子は春休みから部活に参加し、どんどん学校に馴染んでいった。
学校までは自転車→JR→徒歩で1時間ほどかかる。
入学後は部活の朝練も入ってくるので、朝は5時半に起きて学校に通うことになる。
勉強の時間がちゃんと確保できるのかも心配のひとつだった。
そんないろんな心配を抱えて入学式を迎えた日。
頂いた沢山の書類の中から驚くような言葉が目に飛び込んで来た。
「お子さんの学習面、人間関係に不安がある場合は遠慮なく相談ください」と、
そんな内容の見出しだった。
よくよく読んでみると発達障害や学習障害などの不安がある生徒に対して、
相談にのって下さる担当の先生がおられると言うことだった。
私立ならともかく・・・・公立でこんなサポートがあるなんて。
学習障害についてはよくご存じではない先生が多い中、ここに専門的な先生がいる?
正直、なにか夢でも見ているのかと思った。
それとも公立高校にそんなシステムが導入されたのかもしれない??
とにかく相談に行ってみよう。
後日、息子の今までのテスト結果や成績を持参し担当の先生に会いに行った。
話を聞いて下さったE先生はご自分のお子さんに障害がある関係で、
専門的にいろんな障害がある子どものサポートをしておられる先生だった。
学力に問題はないのに発達障害などで対人関係に問題が生じたり、
息子のように他は問題がないのに一部出来ない事がある子は、
しっかりした理解とサポート次第で進級も就職もちゃんと出来ると、そう仰った。
一番の問題はその小さい障害に気が付かず、「出来ない子」と決めつけることだと。
そんな理解されない子どもたちが、事件を起こしたりする事もある・・・と、
そんな話も聞かせて下さった。
そして息子は比較的症状も軽いので、担任の先生はじめ他の先生方とも連携をとりつつ、
これからの様子を見守って行きましょうと言って下さった。
公立高校の先生には転勤がある。
息子が選んだ学校に、たまたまこの先生がおられた偶然に心から感謝した。
これでなんとかなる。
入学早々、肩に乗った大きい荷物をすっかり降ろした気分だった。