梅雨のどんより天気にもかかわらず、
今日のY子さんは上機嫌だった。
「ふんふん♪ふんふん♪」
鼻歌を歌いながらワンコの近くに蚊取り線香を用意していた。
「蚊に刺されると可哀想だからね~♪」
そう言いながら、ワンコのお世話をしていた。
本来ならば家の中で飼ってあげたいところだが、
実家のワンコは外で飼われている。(柴犬よ)
父もY子さんも「犬は外で飼う派」なのだ。
でも大きく張り出した屋根の下に、やたら大きい犬小屋が置かれており
居住環境は悪くはなさそうだ。
そして庭に長く張られたワイヤーにリードが掛けられており、
シャーンと音を立てながら、ワンコは庭中を走り回っている。
元気いっぱいのワンコにとっては、なかなか楽しそうだ。
雨が降ればビニールをかけてやり、晴れたら風通しをよくする。
西日が射せば、すだれを立てかけてあげるY子さん。
リセットのスイッチが入れば「もう犬は飼わない!」と文句を言うが、
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それ以外の時はまめまめしくワンコの世話をしているようだ。
もともとお世話好きだしね。
「ふんふん♪ふんふん♪」
妙に機嫌よくワンコの世話をし、楽しそうに話をしていたY子さん。
機嫌がいいのは嬉しいが、なんだかちょっとヘンな感じ・・・・
こんなに機嫌が良くなった原因って何だろう??
何を忘れて何を覚えているのかも、基準はサッパリ分からないし、
どこで怒りスイッチが入って、どこで穏やかになるのか??
毎日目を皿のようにして観察しているが、それもさっぱり分からない。
認知症ってホントに捉えどころのない病気だね。
まあ、私なんかに分かるわけないけどさ・・・・
願わくばY子さんが毎日、鼻歌を歌っていられますように。
忘れちゃってもいいから、穏やかな気持ちでいられますように。
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