これからどうなる?認知症のY子さん

Y子さんのお仕事。

毎日毎日・・・新聞広告でゴミ箱を折る。

それがY子さんが出来る唯一のお仕事だ。

山のように折られたゴミ箱は、いつも道の駅に置かせて頂いている。

でもそれ以外に「使うから頂戴!」と言ってくれる友人も数人いるので、

時々、ご迷惑にならない程度の枚数をお裾分けしている。

「これはとっても便利♪」と喜んでもらえると、私も嬉しいのだ。

先日ゴミ箱を貰ってくれる友人H子さんが遊びに来た。

その時に「いつもゴミ箱を頂いているお礼に。」と、

Y子さんにお菓子を頂いたのだ。

いつも貰ってくれて、お礼したいのはこちらの方なのにね・・・(感涙)

ありがたく頂戴して、翌日Y子さんの家に持って行った。

「H子さんからゴミ箱のお礼だって♪」とお菓子を手渡すと、

Y子さんの顔がパッと明るくなった。まさに満面の笑み。

「あら~そんなお礼なんていいのに・・」

「使ってくれるだけでお母さんは嬉しいんだから♪」

「こんなの頂いちゃったら、今度は金箔でも貼り付けて折らないとね!」

嬉しさのあまり、こんな気の利いた冗談まで飛び出すY子さん。

なかなか脳の動きもイイご様子。(笑)

Y子さんは誰かの役に立つ事がとっても嬉しいのだ。

出来ないことも物忘れも多くなり、人にお世話になる事が多くなった今。

それでも自分に出来る事を探して、それを一生懸命に頑張るのは、

まだまだ自分にも出来る事があると・・そう実感したいんだと思う。

そしてこんな風に喜んで貰える事は、Y子さんにとって最高に嬉しい事なのだ。

ニコニコ嬉しそうにお仏壇にお菓子をお供えに行くY子さん。

きっとご先祖さまに喜びを報告して来たことだろう。

その後一緒にお菓子を頂きながらお茶をした。

Y子さんは「これからもどんどん折るからね!」と、

何度も何度も嬉しそうに話していた。

そんなY子さんを見て、私もホッコリした気分になったよ。

H子さん、ホントにありがとう~♪

Y子さんは大喜びだったよ。

今度のゴミ箱には金箔が貼り付けてあるかもよ。(笑)


にほんブログ村
認知症 ブログランキングへ