父の留守中にちゃんとワンコのお世話が出来るのか??
そんな心配がストレスになってプチパニックになってしまったY子さん。
それでも先日、父が1泊2日で留守にした際にちゃんとワンコのお世話をしてくれた。
ご飯もちゃんとあげてくれたし、散歩だって行ってくれた。
「散歩中に会った人と話してたら、その人お父さんの同級生だったよ!!」と、
そう嬉しそうに話してくれたY子さん。
父の同級生だと言うその方の名前をちゃんと覚えて帰って来て、
紙に名前と「同級生」と書き込んでカレンダーに貼り付けていた。
散歩に行った時のワンコの様子も楽しそうに聞かせてくれたY子さん。
これで自信がついたかな?
また父が留守をしてももう大丈夫かな??そう思っていた。
でもY子さんは相変わらずワンコのお世話の心配をしているらしい。
特に朝はヒステリックになる事も多いらしく、父はちょっと疲れ気味・・・
ちゃんとお世話をして、散歩に行った事は少しづづ忘れて行っているようだ。
でも、心配する事だけは忘れない。
忘れて欲しい事はちゃんと覚えていて、忘れないで欲しい事は覚えている。
楽しい嬉しい記憶より、大変な記憶の方が定着するようだ・・・・
負の感情の方がより強いんだろうと思う。
それとひとつ家族が勘違いしていた事があった。
Y子さんは動物が大好きで、前に飼っていた犬をとても大事に育てていた。
だからワンコが居たらY子さんが喜ぶだろうと思っていた。
もちろんそれは間違いじゃない。
でも長年生き物を大事に育てると言う事は、楽しい一方大変な事もある。
雨が降っても暑くても散歩は欠かさなかったY子さん。
旅行にも行かず、出かけていても犬の為にいつも早く帰っていた。
いつも犬の事を一番に考えていたY子さん、きっと犬も幸せだったろう・・
でもそれはY子さんの犬に対する愛情だけではなく、
飼ったからにはきちんと育ててあげないといけない!という義務感もあったのだ。
きっと犬のために我慢していたこともあったんだろう・・・・
我慢できるのが愛情だったのだろう。
Y子さんはとても真面目な人だったから・・・
それはペットを飼っている私にも分かるような気がする。
子育てと同じで可愛い!楽しいだけではない。
大変なこともたくさんあるのだ・・・
そんな事を見落としていた。
ワンコが居れば、Y子さんが喜ぶだろうとそれだけしか考えていなかった。
父も私たちも犬の世話には無頓着で、実は何も見えていなかったのかも知れない。
動物を長く育てて看取るということは、生半可な気持ちでは出来ないのだ。
その経験がY子さんにブレーキをかけている。
そんなY子さんの気持ちを見落としていたのかもしれない。
父がワンコの世話をして、無理な時は私が責任をもって育てるつもりだった。
Y子さんはただ可愛がってくれればいいと思っていた。
でもY子さんの記憶がそれを拒んでいる・・・・
なんだかな・・・思うようにはいかないな。
そう思い知らされている。
ワンコと離れてY子さんが安心するのか?
それとも寂しくて恋しくなるのか?
ひとまず今度の父の留守はワンコを家で預かる事にしよう・・・
どっちの家でもワンコが楽しく過ごせるようにしないとね。
Y子さんの気持ちも大事だが、ワンコも事も大事にしたい。
そう思っている。