Y子さんの認知症が発覚して以降、誰よりも頼もしい存在になったのは父だ。
昔は絵に描いたような俺様モーレツサラリーマンで、家事や子育ては全部母に任せきり、何もしない頑固オヤジだった。
気が短く手が出るのも早かったので(アタシもよく叩かれたわ~)、認知症になりガミガミ悪口ばかり言うようになったY子さんと、ひとつ屋根の下で過ごせるのか相当心配した。
でもその心配をよそに、本当に気長に上手にY子さんの相手をしてくれている。
「将来もし私が病気にでもなったら、お父さんは絶対に蹴ったり殴ったりして私の事を放り出すよ!冷たい人だからね!!」
その昔、母はよくそう言っていた。
実は私も密かにそう思っていた。(父よスマン!)
でもそんなY子さんと私の予想を父は見事に裏切ってくれた。
Y子さんがどんなにガミガミ怒っていても「はいはい、お母さんの言う通り」ってな感じで、穏やかに対応している。
Y子さんがする家事以外の事もきちんとしてくれるので、こちらは何も心配せずにすんでいる。
公民館の役員や地区の掃除も、今まで1回も参加したことが無かったのに、今はY子さんの代わりをちゃんと務めている。
本当にありがたい。
そんな父のY子さんとの上手な付き合い方をおひとつ。
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Y子さん「最近お父さんは耳が遠くなってね・・聞こえない事が多くなったよ。 お父さんももう歳ね」と言う。
初めてそう聞いた時は心配で、すぐに父に病院を勧めたんだけど、父曰く。
「聞こえないフリが一番平和です」と。
確かに。(笑)
嘘も方便ですな、お父様。
こんな父のおかげでY子さんはストレスを溜める事無く、穏やかに毎日を過ごす事が出来ている。
お父さん、いつもありがとう。
これからも頼りにしてるよ。
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