このところ朝晩ずいぶんと寒くなった。
朝はタイマーでエアコンを稼働させる日も増えて来た。
痩せっぽちなお年寄り(父も母もね)は寒さに弱いらしく、
Y子さんの家にはもうストーブが出してあった。
こんな季節になると気になるのはY子さんの服装だ。
本人は一応、季節感を意識しているらしく洋服の色合いは秋っぽい。
しか~し洋服の素材はまだまだ夏のモノが多いのだ。
ペラペラ生地の七分丈のパンツを履いて、うすっぺらなインナー、
その上に2~3枚さらに夏物のような洋服を重ねている。
しかもどっから引っ張り出して来たのか??と目を疑うような、
昭和テイストのデザインの洋服を着こむのだ・・・(汗)
元々モノを捨てないY子さん。
その性格は認知症になってますます強くなってしまった。
なのでY子さんの部屋には、カビ臭い洋服が山のようにある。
今の住まいに引っ越しをする時、なんとか捨てようと試みたが、
執拗なY子さんの監視により、処分することが出来なかったのだ。
その後、Y子さんの目を盗んで時々カビ臭い洋服を処分しているが、
それも限度がある。(Y子さんお出かけしないからね)
そんなカビ臭いコレクションの中から選ばれた洋服たちは、
デザインの古さは勿論、穴が開いている物もチラホラ。
それを重ね着するもんだから、まるでホームレスのようになっている。
お洒落で洋服を買うのが大好きだったY子さんのタンスには、
素敵なセーターや暖かそうなパンツが山ほどあるのに・・・
「もっと秋らしい洋服にしたら?」「その洋服は凄くヘン!」
そう毎日のように言っているのだが、「コレ着やすくて好きなの♪」
「新しい服は家で着るのは勿体ないしね~」と、そればかり。
全く聞く耳を持たない。
どうしたもんだろう・・・・・(汗)
部屋に入ってタンスを開けられるのを異様に嫌がるY子さん相手では、
なかなか選んで出してあげる事も出来ないのだ。
認知症になって以降、今までに以上に新しいモノを着るのは勿体ない!
と言う気持ちが強くなっているのもホームレス姿の原因のひとつ。
勿体ない精神もここまで来ると問題だらけだな。
認知症になる前に勿体ない精神を発揮してくれていたら、
Y子さんの洋服代が浮いてウチはもっとお金持ちだったぞ。(笑)
そんな事を考えつつ、ホームレスY子をどうしようか悩む日々なのである。